成長したければ興味があることを仕事にしなさい
自分で自分に驚いているのですが、休み中に会社のPCを立ち上げて、ソースコードを読んでました。
こういうことを書くとSIer文化の人からは
「セキュリティはどうなんだ!」
「業務時間はどう管理しているんだ!」
「会社のPCの起動履歴をチェックされて部長に注意されるぞ!」
みたいなツッコミがまず入るかと思いますが、ウェブ系の企業ではそんなに厳しいルールはありません。
無論、業務外で会社のソースコードを流出させるような人は(私を含めて)いませんし、セキュリティはしっかり守っています。
二段階認証などちゃんと使っている分、パスワードなどはSIerよりも強固かもしれません。
性悪説で組織を運営するか、性善説で組織を運営するかの違いです。
残業や休日での無償労働を強制されるわけでもありません。
というわけで、私がやったのは「勉強」です。
自発的に、興味があって、業務時間外に会社のソースコードを読む。
そうした時間が会社での業務につながっていき、生産性が向上する。
生産性が上がると業務が楽しくなる...というように、良い循環が回ります。
「成長」を「できなかったことができるようになる」「新しい知識を身に付ける」「できることをもっと速くできるようになる」と定義するならば、成長したいなら興味があることを仕事にするべきです。
楽しいと思える仕事をするべきです。
SIerにいた頃、私はいかにして仕事を減らし、業務時間を減らし、プライベートの時間を増やすかばかりを考えていました。
プライベートの時間でひたすらに技術本を読んでました。
会社で扱うソースコードは時代と乖離していて古臭く、学んだところで他の会社に持ち運びできるようなスキルにはなりません。
勉強したところで自分がコードを書く業務はありませんし、コードを書く仕事はできません。
とにかくプライベートの努力が業務につながらない環境でした。
会社で取り扱うドメインも、特定の業界のものすごく狭い範囲でしか活かせない、つまりは汎用性のないドメイン知識しか身につかないので、業務知識の習得にも身が入りませんでした。
この業務、学んで何の役に立つんだ?
この会社に残り続けるとしても、異動したら価値がゼロになる知識だよな...?
と考えて、利己的な自分はどうしてもやる気にならなかったのです。
転職してからはモチベーションが全く変わってきます。
業務で学べることは、私がプライベートで技術書を買って学んだことの応用です。
ドメイン知識も他の会社でも活かせるもので、
「この会社で業務を極めたら他でも役に立つ人間になれる」
と確信が持てるので、やる気が全く違います。
ウェブ系の企業はどんなソースコードを書いているんだろう...?とずっと興味があったので、ソースコードを読むのはむしろご褒美で、業務な感じは全くしません。
勉強しながら給料をもらって本当にいいのか?という感じです。
このような経験から、断言できることがあります。
成長したいなら、興味があることを仕事にしなさい。
興味があることなら、本気で学べます。
仕事が苦行でなくなるので、いつまでもどこまでも吸収し続けられます。
長い目で見ると成長度に圧倒的な差がついてきます。
業務で出せる結果にも差が出てくるでしょう。
自分が興味がある分野で、プライベートでの学習も全く苦ではなく、そしてプライベートの勉強が業務に反映できる場所で働きましょう。
イヤイヤ働くよりも「時間あたりの知識吸収量」は圧倒的に増えます。
また、プライベートでも仕事をしているようなものなので、必然的に「費やす時間」が増えます。
費やす時間が増えるということは、結果として成長が早くなるということです。
だから、成長して市場価値を高めたいなら、興味がある分野で仕事をしましょう。
仕事は仕事と割り切りたいなら、平均残業時間が短い会社に行くのがいいでしょう。
仕事は仕事と割り切りつつ、お金をたくさん使って女の子にモテたいなら年収が高い会社に行きましょう。
とにかく年収を求める人にはSIerはものすごくおすすめです。
定型的な業務でしっかりと「やった感」は出せますし、業務量を費やせば評価されます。
しっかり時間を費やし、報告・連絡・相談をちゃんとやって、資料をちゃんと作成する...みたいな、ソフトスキルがあれば余裕でやっていけます。
時間が経てば年収が上がり、合コンでもモテます。
そういう意味で、人材市場とは縁遠い、ガラパゴスの中で美味しい果実をかじって過ごしたい人にはSIerは超おすすめです。
ただし、SIガラパゴスの居心地が悪くなったときにすぐに脱出できないのが難点なので、とにかく「我慢して定年まで会社に食らいつく」という覚悟はどこかで固める必要はあります。