人生で成功するための会社の選び方。就活生は年功序列の会社は避けろ!
社会に出るからには成功したい、何者かになりたいという若者が大半でしょう。
偏差値の高い大学を出て、これまで何らかの分野で努力してきた若者であればなおさらです。
残業もいとわず、身を粉にして働き、実力を高め、本音を言えば有名になりたい、という人は多いはずです。
そういう野心家の若者は自分に自信があるため、面接にも強い可能性が高いでしょう。
そして野心家で努力家な若者は就職活動でも頑張ってしまうため、「就職偏差値」の高い企業の内定を獲りにいってしまいます。
たくさんの難関企業の内定をもらい、内定コレクターとして周囲の尊敬を集めます。
「え!すごい!あんな有名企業に内定もらったの!?」
と褒められるのが快感で、内定先の名前を出して「就活セミナー」を開いてみたりもします。
たとえば総合商社や外資系投資銀行に内定した人はだいたい、大学4年生で就活セミナーを開いて後輩に就活指導しますよね。
「自己分析こそが勝因だった」
「100人にOB訪問してわかったことがある」
なんて誇らしげに語っていた「就活王」はたくさんいます。
で、就活セミナーを開いたカッコいい勝ち組の就活生は5年後、10年後にどうなったか?
みんな無名で凡庸な会社員に成り下がります。
もちろん、有名企業・就職偏差値が高い企業は年収が高いので、世間一般的に見れば「勝ち組」のままです。
ある程度会社名でモテますし、すごい会社で働いているんだねえ、とは言われます。
でも、それまでです。
大学生の頃に得た万能感はもう得られません。
大学生の頃に皆に向けられていたような尊敬はもう得られません。
社外の人には「すごいねえ」と褒められても、社内では特に目立つ実績があるわけでもなく、その他大勢の中の一人として、高い意識に見合う実績は全く上げられないまま、悶々としたやりきれない日々を過ごします。
「有名な就活生」の99%は凡人に成り下がるのです。
年功序列の会社は避けろ
とても有名な大企業に入った「優秀だった人」が凡人に成り下がるのはなぜでしょうか?
たいていの人が、真面目で努力できる優秀な若者だったはずです。
覚えがよく、残業を苦にもせず、辛い業務にも音を上げない見込みのある若者のはずです。
しかしどんなに努力しても、日本の大企業は優秀な若者が活躍できるようにはできていません。
構造的な問題があるからです。
年功序列の組織ではまず、意思決定は「年次の高い人」が行います。
年次の逆転を許してしまうと組織の慣習をぶち壊すことになってしまうので、「若手に裁量を与える」という発想がでません。
とにかく「年次が高くて決済券のある中高年」に「お伺い」を立てなければ何もできない仕組みになっています。
若手は「年次の高い中高年」が決めた内容の仕事を淡々とこなし、信頼を勝ち取っていくところから始めなければなりません。
信頼されたところで、強固に定められた年次のピラミッドがあるため、「年次に期待された役割」を超えた仕事ができる若手社員はほとんどいません。
ガチガチに固められたロール(役割)があり、ロールを壊すようなはみ出しものはむしろ仕事ができない人とみなされます。
また大企業ではビジネス力、すなわち金を稼ぐための嗅覚を磨く機会がほぼないのも致命的です。
大企業では仕事に関わる人が大勢いて、それぞれの仕事の規模が大きいため、仕事全体のごく一部しか担当できません。
カレー屋のビジネスに例えるならば、「芋の皮を剥く」「玉ねぎを炒める」みたいな小粒の仕事をそれぞれの部署の人間が担当しているため、ビジネスの全体像が見えづらいようになっています。
壁で仕切られた空間で、それぞれの人が玉ねぎを炒めたり、芋の皮を剥いているのです。
「いま自分がやっている仕事が会社のビジネスのどんな部分に役に立っていて、どんな風にお金につながっているのか」
は若手のうちは見えません。
年次が上がってもわかってない人もたくさんいます。
大企業の収益の多くは既存の顧客・既存のビジネスから生み出されるものです。
新しく大企業に参画したメンバーはビジネスを創るよりも、ビジネスを守る方に配属される確率が高いです。
結果として、自分でビジネスを生み出したり、推進する経験を積むことができず、ビジネス音痴になります。
大企業で何かにチャレンジするにしても、会社に与えられた小さな鳥かごの中での精一杯の背伸び程度しかできません。
「大企業若手中堅社員の実践コミュニティ」などという社外でのコミュニティがありますが、こんなコミュニティの存在こそが、
「大企業は社内で挑戦する機会が極めて限定的で、何かしたいなら社外に場を求めなければならない」
ことの証左です。
何者かになりたい若者は、とにかく実力主義、結果を出した人間を上に上げていく文化がある企業を選びましょう。
年功序列の組織では若者は絶対に、絶対に、絶対に何者にもなれません。
私がかつて勤めていた大企業には500人の同期がいて、1人も例外なく会社のレールにのっていました。
大企業に勤めていた私は何者でもなかったし、大企業に勤めているあなたも何者にもなれません。
野心のある若手社員は早くて3年以内に会社を辞めて、裁量を持って働ける組織に転職していきます。
自分で起業する人ももちろん数人はいます。
逆に言えば、大企業にいつまでも残っているのは自分でビジネスを作った経験もなく、社内のルールばかりに詳しくなって、専門性もなく、経験の狭い人ばかりです。
そういう人に囲まれて、閉塞的な空間の中で自分を殺してはいけません。
「置かれた場所で咲きなさい」
ではなく、
「咲ける場所に動きなさい」
が令和の時代のスタンダードです。