年収1000万の会社を辞めて転職したら後悔するものなのか?

年収が1000万を超えると、一般的なサラリーマンとしては年収が高い方といえるでしょう。

ネットではたくさんの勝ち組がいて、年収1000万を馬鹿にする人がたくさんいるのも知ってはいますが、世間一般から見ると年収1000万は割と良い年収です。東京ではカツカツの生活になったとしてもです。

 

さて、私はそんな年収1000万の会社を辞めました。

年収1200万から500万円下げて、ウェブ系の会社に転職したのです。

 

「後悔しないの?」

と聞かれることはあります。

 

後悔するかしないかは人によりますが、個人的には間違った選択はしていないと思います。

 

ただ正直、「後悔していないの?」と聞いても、「めっちゃ後悔してる」なんて答える人は稀でしょう。

誰もが自分の判断は間違っていなかったと思いたいからです。

 

私はこんなブログを書いていて、読者に知り合いは一人もいませんので、本音が書けます。そして私は本心から全く後悔していません。

 

というのも、前の年収が高いSIerにいた理由は「お金」しかなかったからです。

仕事が面白かったことは一度もありません。

業務中も「早く仕事終わる時間にならねえかな」とずっと思っていたし、なるべく自分の仕事が増えないように常に逃げ腰でした。

 

できるだけプライベートの時間を確保して、副業でうまいこと稼いで会社を辞めてやろうとずっと考えていました。

 

ある程度副業をやって、

 

「頑張れば稼げるんじゃないかな」

 

という根拠不明な自信がついたこと。

 

これが「年収が高い会社を辞めても後悔しない理由」です。

 

働いていて一番辛いのは、未来に希望が見えない状態のときです。

 

前の会社で働いていても、明るい未来は見えなかった。

 

嫌な仕事を我慢して、一つのプロジェクトが終わったらまた辛いプロジェクトが始まり、延々とその繰り返し。

 

働いても働いてもエクセル仕事でスキルは全く身につかない。

長くいればいるほど、ただ年齢が上がって転職できなくなるのは自明でした。

 

ユーザーの顔は見えず、どちらかというとユーザーの要望はスルーした方が楽だとも思っていました。

 

頑張っても自分の給料には関係ないからです。

 

そんな腐った毎日を送っていた頃に比べ、今はなんと幸せなのでしょう。

 

興味のあるモバイルの分野で働いて、業務全てが学びになります。

業務中にコードが書けて、書いたコードはユーザーの反応に響きます。

 

SIerであんなに嫌だった業務知識の習得を休みの日にやっても全く苦になりません。

 

自分のスキルアップにつながるからです。

専門性につながるからです。

 

ここで頑張ればスキルを売って生きていけるし、他の場所でも生きていける実力がつくだろうと信じられるからです。

 

さらにいえば、スキルを身につければ副業でもっと稼げるような「希望」が見えるからです。

 

だから毎日が楽しく、後悔は一ミリもありません。

 

年収が高い会社を辞めて後悔するのはどういう人か?

私は後悔していないと述べていますが、後悔する人もいるとは思います。

転職しようとしている人は、まず自分の価値観をよく見直すべきです。

 

また、給与所得以外にお金を稼いだことがない人は、安易に

 

「転職で給料上がっていくから大丈夫!」

 

などと考えないほうがいいでしょう。

 

個人的な観測範囲では、大企業から転職して出ていって、年収がどんどん上がっていった人は見たことはありません。

 

だいたい転職を繰り返すたびに年収が下がっていって、結局最初の大企業にいたほうがまったり働いて高給だったのにね、と感じる人も少なくありません。

 

だから、お金が大事で、かつ給料以外にお金を稼ぐ手段がない人は、転職には慎重になるべきです。

 

また大企業はなんだかんだ法令を守らなければならないので、殺人的な残業を組み込まれることは少ないです。

 

どんなに激務と言われていても、「ある程度まで」です。

ある程度っていうのは9時から22時とかですが。

 

しかし上場していない小さな会社だと、死ぬほど働いて全く年収が上がらないようなパターンは割とあります。

 

労働基準法なにそれ?みたいな会社が思っている以上に多いのです。

 

なので、大企業から転職するときはオープンワークなどの情報をよく読んで、できれば平均残業時間が少ない会社にするのがいいと思います。

 

これも個人的な感想に過ぎませんが、平均残業時間が月20時間以下の会社は本当に働きやすいです。

 

残業は個人の能力よりも会社の文化に大きく影響されるからです。

 

後悔しない転職のポイント

後悔しない転職のポイントは3つです。

 

1つ目は、お金についての自分の価値観をはっきりさせること。

お金がとにかく大事で、会社からもらう年収を大事にしたい人は、年収が低い中小企業への転職はおすすめしません。

 

おそらく部長・本部長・役員になっても前の会社の年収は超えません。

 

2つ目は、興味がある仕事を選ぶこと。

仕事内容に興味があるならば、業務はお金をもらって勉強するようなものです。

専門学校に行くよりも勉強になって、楽しい時間を過ごすことができます。

 

興味がない労働は罰ゲームのようなものです。

毎日が苦痛で、退屈で、仕事が嫌で仕方なくなります。

 

転職するなら好きなことを仕事にしましょう。

 

3つ目は、残業時間が少ない会社に転職することです。

残業が少ないとは、プライベートの時間があるということで、プライベートの時間はすなわち、自分の貴重なリソースです。

 

時間があれば他でお金も稼げるし、ストレス発散もできます。

時間とお金があればだいたいの不満は解決します。

 

なので、転職サイトで残業時間をよく調べて、ホワイト企業に転職しましょう。

 

最後に余談ですが、ブランド好きな人、会社名でモテたい人は大企業にいたほうがいいです。

 

大企業と中小企業ではブランドが明らかに違います。

 

前の会社だと

 

「すごい会社だね!」

 

と言われていたのが、

 

「どこの会社...?」

 

と言われるようになります。

 

正直、他人になんと評価されようと自分はどうでもいいのですが、周りの目が気になる人はおとなしく大企業にいましょう。

 

小さな会社の場合、ブランドを作っていくのは自分自身なのです。